人はいつだって迷うし、旅にでるのだ。

人はいつだって、迷う。

それは、なんども、なんども。

このままでいいんだろうかという漠然とした不安。

なにがやりたいのか分かないという止まらぬ葛藤。

別に、迷うことが悪いわけではない。

それは、生きる上で必要なことだと思う。

ただ、何かの変化が起きるきっかけを僕は一つだけ知っている。

「旅にでること」

*****

「旅」という存在を知ったのは、たぶん大学のころだったと思う。新潟出身の僕は、まわりに旅をしている人もいなかったし、旅に出ようと思ったことも無かった。

大学に入学してしばらくすると、大学生活に慣れてしまった。きつい言葉を使うのならば、大学に飽きてしまったというのが正しいのかもしれない。講義を受けて、サークルに行って、バイトをしてという毎日に。

そんな生活を変えたかった。でも、どうしたらいいのか分からず、僕はぼおっと空を眺めていた。

ある日、友人に1冊の本をススメられた。それは、いわゆる旅行記と言われるもので、著者が見た世界や色々な感情が日記口調で描かれていた。こんな世界を僕も見てみたい。夜、興奮して眠ることが出来なかった。

間もなくして僕は、旅に出た。大きなバックパックを背負って。

世の中には、初めてみる民族がいて、通じない言葉があって、熱狂的なカーニバルで太鼓を叩いていて、時には美味しくない料理もあった。世の中は楽しかったし、怖かったし、美しかった。

僕の知らない世界がそこにはあった。

*****

人はいつだって、迷う。

それは、なんども、なんども。


コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です